11月, 2012年

治療症例を更新しました。

2012-11-25

こんにちは。長町歯科クリニック院長 長町健史です。
症例を追加しました。宜しく、お願い致します。

「親知らずの抜歯の難易度」について

2012-11-23

こんにちは。長町歯科クリニック院長 長町健史です。今回は、「親知らずの抜歯の難易度」についてお話したいと思います。難易度が高い程、手術時間は長くなり、抜歯後の痛み、腫れも大きくなります。抜歯の難易度ですが、以下の4点に分けて考えていきます。
どういう向きで生えているか。
骨の中にどの位埋まっているか。
手前の歯にどの位潜り込んでいるか。
どのような根の形をしているのか。
それでは、項目別にレントゲンを交えて説明していきます。

①について
Ⓐは真っ直ぐ生えています。Ⓑは横向きです。
難易度はⒷの方が高くなります。

②について
どちらも横向きですが、Ⓐは上の方に位置し、歯の頭の一部が骨から出ています。Ⓑは下の方に位置し、大部分が骨の中に埋まっています。
難易度はⒷの方が高くなります。(赤の点線が骨の頂点です。)

③について
どちらも横向きですが、Ⓐは手前の歯から離れています。Ⓑは手前の歯の中に潜り込んでいます。
難易度はⒷの方が高くなります。

④について
どちらも横向きですが、Ⓐの根は1つで単純です。Ⓑの根は2つに分かれて複雑な形をしています。
難易度はⒷの方が高くなります。

今回は、「親知らずの抜歯の難易度」についてお話しました。このように、親知らずの生え方、形は様々です。当院では、親知らずが、手前の歯の歯周病や虫歯の原因となっている場合、抜歯をお勧めしています。抜歯をご希望であれば、難易度の高低に関わらず、当院で抜歯致します。もちろん、真っ直ぐに生え、清掃性も良好であれば抜歯する必要はありません。当院の目的は、患者さんご自身がご家庭で清掃しやすいよう、お口の環境を整える事です。そのためには、歯石除去、虫歯の治療はもちろんの事、親知らずの抜歯が必要な時もあります。分からない事がありましたら、お気軽にご相談下さい。

「根管(こんかん)治療」について

2012-11-09

こんにちは。長町歯科クリニック院長 長町健史です。今回は「根管(こんかん)治療」についてお話したいと思います。「根管治療」は、根の中の管内にこびりついている菌をしっかり掃除し、無菌化された管内に薬を隙間なくつめていく治療です。ちなみに根の中にある管のことを「根管」と呼びます。根管の数は前歯だと1本、臼歯(奥歯)だと1~4本あります。
当然、根管の数が多いほど治療時間も長くなります。根管は、同じ場所でも、患者さんによって数、長さ、太さ、湾曲度が全然違います。根管が1つで太く短く、まっすぐならば治療時間は非常に短いです。逆の場合は、相当時間が掛かります。特に、湾曲が大きい根管は慎重さが要求されるため、なおさらです。
今回は、根管を無菌化した後に薬をつめる作業「根管充填(根充)」についてお話したいと思います。

根管充填には、「側方加圧充填」「垂直加圧充填」の2種類があります。この2つは、薬をつめる工程が違います。空の爪楊枝入れを想像して下さい。「側方加圧充填」は、爪楊枝を1本ずつ入れて隙間がなくなるまで爪楊枝を入れていく感じです。「垂直加圧充填」は、粘土を入れて上から蓋で圧力を掛けて隙間を埋めていく感じです。当院では、症例によって使い分けています。どちらの方法にせよ、しっかりと隙間なく緊密に薬をつめる事が大切です。但し、根管の先が曲がっている場合は、「垂直加圧充填」が適しています。今回は、曲がった根管に垂直加圧充填で根管充填した症例を見て頂きたいと思います。


以上が「根管治療」についてでした。これからも、「歯科治療は意外に複雑で、確実に治療すると意外と時間が掛かる。」という事を、一人でも多くの患者さんにご理解して頂けるよう、資料を作っていきたいと思います。宜しく、お願い致します。

「咬翼法(こうよくほう)」について

2012-11-01

こんにちは。長町歯科クリニック院長 長町健史です。おかげさまで、開業して1年が経とうとしています。これからも、日々精進して参りますので宜しくお願い致します。さて、今回は、日々行っている診療の中で一番頻度の多い「咬翼法」について説明したいと思います。それは、当院のこだわりでもあるので、少し熱く語りたいと思います。

「咬翼法」とは、レントゲン撮影方法の中の1つで、左右1枚ずつ撮影します。適用されるのは、臼歯部(奥歯)です。この、レントゲンの特徴(長所)は
①歯と歯の間についている歯石が分かりやすい。
②詰め物、かぶせ物の適合状態を詳しく観察出来る。
③歯と歯の間の虫歯の大きさを厳しくチェック出来る。
④上下の歯を1枚の写真で同時に観察できる。
以上が、「咬翼法」の長所です。もちろん、根の先まで写らない。深い歯石、骨の吸収程度が写らない。等の短所はあります。それでも、十分に患者さんにとって有益であると、当院では考えます。
それでは、1つの症例を通して解説したいと思います。

初診時

赤い円の部分を見て下さい。歯石が付いているのが確認出来ます。
もちろん、歯ぐきの中に付いているため、肉眼では見えません。
当院では、こういった歯石を可能な限り全て取り除く事に力を注いでいます。
当院のDH(歯科衛生士)は歯石除去のスペシャリストです。
基本的には、 4~6回に分けて取っていきます。痛みを与えないように、麻酔下でしますので安心して下さい。

次に、青い円の部分を見て下さい。親知らずが斜めに生えてきています。
清掃性が悪いため、歯石が付いているばかりでなく、隣の歯が虫歯になっています。
この部分は、患者さんと話し合い、親知らずを抜歯する事にしました。同時に、麻酔が効いているため歯石も除去しました。その後、虫歯の治療に取り掛かりましたが、予想以上に進行していたために、神経の治療後、かぶせ物をいれました。また、他の3本の親知らずも、歯周環境改善のために抜歯しました。

治療終了時

治療終了時の咬翼法です。歯石は全て取り除かれ、親知らずを全て抜歯したことにより手前の歯の清掃性が高まりました。かぶせ物の適合状態も良好です。当院では、この状態まで持っていく事に力を注いでいます。もちろん、治療はこれで終わりではありません。3か月又は6ヵ月に1回、メインテナンスに来て頂いて、管理をしていきます。

余談ではありますが、当院のホームページに載せてある治療症例は、特別な症例ばかりです。日々の私たちの診療スタイルは、レントゲンに写っている歯石、虫歯をしっかり除去することです。もちろん、レントゲンに写っていない歯石、虫歯も治療していく事は、言うまでもありません。そのためには、この「咬翼法」というレントゲンは、私たちの診療には欠かすことのできないものです。これからも、適切な診断をして、治療の方法や時間を患者さんにご理解頂き、妥協のない治療をしていきたいと思います。

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