「根管(こんかん)治療」について

2012-11-09

こんにちは。長町歯科クリニック院長 長町健史です。今回は「根管(こんかん)治療」についてお話したいと思います。「根管治療」は、根の中の管内にこびりついている菌をしっかり掃除し、無菌化された管内に薬を隙間なくつめていく治療です。ちなみに根の中にある管のことを「根管」と呼びます。根管の数は前歯だと1本、臼歯(奥歯)だと1~4本あります。
当然、根管の数が多いほど治療時間も長くなります。根管は、同じ場所でも、患者さんによって数、長さ、太さ、湾曲度が全然違います。根管が1つで太く短く、まっすぐならば治療時間は非常に短いです。逆の場合は、相当時間が掛かります。特に、湾曲が大きい根管は慎重さが要求されるため、なおさらです。
今回は、根管を無菌化した後に薬をつめる作業「根管充填(根充)」についてお話したいと思います。

根管充填には、「側方加圧充填」「垂直加圧充填」の2種類があります。この2つは、薬をつめる工程が違います。空の爪楊枝入れを想像して下さい。「側方加圧充填」は、爪楊枝を1本ずつ入れて隙間がなくなるまで爪楊枝を入れていく感じです。「垂直加圧充填」は、粘土を入れて上から蓋で圧力を掛けて隙間を埋めていく感じです。当院では、症例によって使い分けています。どちらの方法にせよ、しっかりと隙間なく緊密に薬をつめる事が大切です。但し、根管の先が曲がっている場合は、「垂直加圧充填」が適しています。今回は、曲がった根管に垂直加圧充填で根管充填した症例を見て頂きたいと思います。


以上が「根管治療」についてでした。これからも、「歯科治療は意外に複雑で、確実に治療すると意外と時間が掛かる。」という事を、一人でも多くの患者さんにご理解して頂けるよう、資料を作っていきたいと思います。宜しく、お願い致します。

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